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2016/02/26  温故知新(3)

2016/02/26  温故知新(2)


回文の妙(3)
2016/02/22

先日、お世話になっている弁護士事務所から新聞広告のお仕事をいただきました。
K先生は、日本で働く外国人労働者の法律サポートをなさってます。スペイン語、ポルトガル語、今度は中国新聞の日本版での広告出稿です。ブラジルやチリなどの広告表現のトーンは、海外作品をチェックしているのでわかるのですが、、、。もちろん中国のクオリティの高い作品もチェックはしておりますが、イマイチ言葉の仕掛けがわからずに、、、。で「中国語でも回文あるかな?」とまずは、回文 大先生の巨匠 土屋耕一先生の「土屋耕一のことばの遊び場(糸井重里編)」を拝読させて頂きました。うーん。やはり巨匠は凄い。回文でもちゃんと後ろから読んでも意味ある言葉になっております。中国語も解らずに「回文で作ろう!」意気込みは凄いのですが、いやはや悩んでおります。でその巻末に糸井さんの選んだ土屋先生の名コピーがズラーっとあるのですが、「梅は咲いたか、三楽はまだかいな」1959年、合成酒三楽の新聞広告です。半5段
あれ?このフレーズ 何処かで聞いたな?あれ!何処かで聞いたフレーズだ!「梅は咲いたか、 Y•M•Oはまだか。」あのYMOの広告です。これも亡き巨匠U氏のコピーですが、さすがU氏「まだかで。』ビジュアルと合間って全く違った表現となってます。数十年前のコピーが、違った表現で更にクオリティの高い表現を生む。これも正なり。何時も違うもの違う言葉をと考えてますが、こういう言葉の進化論もあるのかと教えてもらいました。土屋先生、U大明神、共に故人ですが、敬礼!
回文の妙(2)
2016/02/22

「タイ焼き焼いた(タイヤキヤイタ)」はよく知られた回分です。

「結婚し新嫁宵に新香漬け(ケッコンシニイヨメヨイニシンコツケ)」

「お買い得安いと椅子屋くどい顔(オカイドクヤスイトイスヤクドイカオ)」

「品川にいま棲む住い庭がなし(シナガワニイマスムスマイニワガナシ)」

「ママが私にした我儘(ママガワタシニシタワガママ)」


これらの回文は、前から読んでも後ろから読んでもきちんとした文章になっています。
この素晴らしい回文を作ったのは、コピーライターの土屋耕一さん(1930年~2009年)。土屋さんは、「君のひとみは10000ボルト」「おれ、ゴリラ。おれ、景品。」など、有名なキャッチコピーを残しています。土屋さんが亡くなったのは2009年3月。お寺の住職さんと土屋さんの奥さんが、生前、土屋さんがどのような仕事をしていたかと話していました。コピーライターであり、回文も作っていたと奥さんが伝えると、ついた戒名は「至光院耕董柚居士」。「大地を耕し、蓮の花や柚子の木を育み、努力してこられた、この上ない尊い光に包まれた人」なんと「しこういんこうとうこんいうこし」と、最初から読み上げても、最後から読み上げても同じです。果たしてご住職が考えたのか?個人的な私感ですが、回文の巨匠土屋先生でしたから生前に考えていたのではと思ってしまいます。
詳しくは『土屋耕一のことばの遊び場。』(著者:土屋耕一出版社:東京糸井重里事務所)
回文の妙(1)
2016/02/22

回文と言えば
「お買い得安いと椅子屋くどい顔(オカイドクヤスイトイスヤクドイカオ)」等 名文をお作りになられた土屋耕一さんが有名です。ここまでの名文は思いつきませんが、現場時代、車は免許も持っていないので依頼されても辞退しておりましたが、トヨタのカリーナで賞をとって欲しいとのことで一度だけRADIO CMに参画させて頂きました。丁度 バックソナーが付いて車庫入れも簡単 この機能を「A TOYOTA!」で表現してみました。このアイディアを教えてくれたのは、当日松下電気様担当の草川さんです。「IRODORI」と言う言葉で、何処から観ても美しい(彩)と言うアイディアです。お陰様でTOYOTAのCMはニューヨーク国際広告祭で入賞は致しました。入賞は其の部門で選ばれた中から受賞 ゴールド シルバー ブロンズを決めるわけですから、残ったと言いますか、カスッタ訳です。回文 英語で言いますと「palindrome」です。以前 ブログでupしたMercedes Bentzのポスター広告です。リバーシングカメラを搭載した機能を上手く表現しています。それもキャッチコピーだけで、、、。
これらはカスッタではなく、英語の回文キャッチでは秀逸な表現です。
「美しい」のコピー的五段活用とは?
2016/02/22

美しくない日本」という装丁をした単行本が書店で山積されていた。書籍は今までに出版された政治疑獄や水俣病など日本の負の作品ばかりである。でもそれらは一応に説得力を持つ。「美しい日本」と言う本よりも。飾る言葉ではなく実在感があるのだと感心した。
美味しいとか美しいとか。その言葉がテレビから流れてくるだけで僕はクライアントのマスタベーションを感じてしまう。旨いか?不味いかはユーザーが決める事。コピーライターも好きで書いているとは思わない。「美しい日本」それを口に出すだけで恥ずかしさが込み上げてくる。美しいをどうゆうか?
女性でも『美しい人』よりも「凛としている。」とか「凛と風たちぬ。」の方が例えば女性にそれなりに人生観が漂う、モデルや女優さんであればより深みを持つて伝わってくるものだ。僕等は「風とともに去りぬ」のスカーレットオハラを演じたビビアンリーが浮かんでくる。視る側に「如何に言葉でそのイメージを伝えるか」でありその言葉から「その商品や企業のイメージを膨らませるか」だと考える。
美味しいだったら「はんなり」だけでも京都言葉の持つイメージで広がるかも知れない。コピーを書く上で「美味しい」とか「美しい」とかその時代で使われていた言葉に置き換えるだけでも自分のコピーの引出しが増えると思う。
いろいろと直接的にクライアントが要求してくる言葉を「如何にひねるか?」
言葉の5段活用いや10段活用そのストックが増えていけばいくほど腕をあげてきたと思えば良いと思う。「美しい日本」と言う言葉よりも。そう思う。

肌に染み入るシミの声(blotch)
2016/02/22

スッピンの女性の素肌。その素顔がフォトショップで画像が修正されるように段々と奇麗な化粧をされていくそしてビルボードとなる。Doveのテーマは「Self-Esteem Fund」これは世界共通のDoveのブランディングテーマでもある。
美人と言う今までの既成概念から女性達が自分らしい美を追求していくこと。2010年までに500万人の若き女性達へ伝えていこうとするファンデーションである。Blouch等言う言葉は適切ではないかもしれないが普通の女性が美しい女性になっていくのは外見よりも内面なのであろう。

衣類に染み入りシミの声(2)
2016/02/22

ARIELのシミをコットンならコットン素材で描いた「シミ」である。如何にあたりまえの汚れをどう表現するか?シミ一つにもアイディアが活きている。
食への堕落
2016/02/22

ニュース番組で家庭の食卓の崩壊を取り上げていた。味噌汁が消え 焼き魚も食卓には上がらない。カップラーメンやスナックこれでは子供達は「おふくろの味」も解らずそしてまた次の世代も同じ食卓の崩壊の連鎖を繰り返す。精神状態も良くない。
夕食の前に手をつなぎ祈りを捧げる。
「このクリーミなチェダーチーズで満ちたりた…」と、Combosを讃える。
駄目な母親を描いたのが、Combosのスナック菓子の広告だ。
子供たちの食べる物に関心もない。与えれば良いというだけの若い母親たち。「Man-mom」とは、1950年代の、食材に厳しく自然食品を求めた時代の強いステレオタイプの母親らしい。今の時代を風刺したネガティブ表現。
スニッカーズとコンボス。この2つの広告から、アメリカン・ドリームを今も夢見るアメリカが見えてくると同時に、今の日本の若き母親像にも重ね合わせてみることもできる。戦後アメリカが持ち込んだ文化を検証すべき時代と考えてしまう。

食への郷愁
2016/02/22

男が部屋で、いっぱいキャンディが入ったボールを持ち、ドア越しに立つ子供を見つめている。子供はハロウィンのカボチャの提灯を持つて男を見ている。その子供は家の主人と同じ顔をしている。2007年ONE SHOWで受賞したスニッカーズのポスター。ボールの中はスニッカーズ。
日本では、1980年代後半に「お腹がすいたらスニッカーズ」というキャンペーン広告があったが、実は1930年にM&Mから発売され、ハロウィンの定番として売れに売れたという歴史がある。
子供達にとって、かぼちゃの提灯を持って家々を周り、お菓子を貰うことはとても楽しみだった。そんな子供達は、貰った菓子がスニッカーズではないとがっかりしたそうだ。子供の頃、この男の自分の味への郷愁がこの広告から読み取れる。アメリカの良き時代でもある。
髪一重のアイディア力
2016/02/22

アルゼンチンのプロバイダーARNETのCM2008年カンヌ広告祭並びにOne Showインタラクティブ部門 でも受賞した。
髪の毛の薄い怪しげなフェチ男がライブチャットで訴える、「プロバイダー契約1本取れると髪の毛が1本植毛されるんです。どうか皆様ご協力を」そしてライブチャットを通してプロバイダーがどんどん増えそして髪の毛だらけで山男みたいになるその後の展開である。風俗サイトで日常の若い女の子をライブカメラで覘くとかライブチャットがあるがこんなところからアイディアが生まれたのであろうか?同じくディーゼルジーンズの若い女の子がウエッ ブジャックするのも従来のインタラクティブ広告表現にはなかったものだ。ArnetのこのCM企画は「馬鹿らしいでもそれでは1本増やしてやろう」となるのであろう。」髪1本を⑴プロバイダーとしたところに斬新なアイディアがありその結末は今度は「毛男になっちゃったから1本契約で毛を抜いてくれるからご協力を」とい うなんか落語のオチ。御後がよろしいようで。が聞こえてきそうだ。

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